ジェイテクトがRTJ2026に出展|人手不足時代の製造現場を支える「自動化」と「デジタル化」に注目

先日ご紹介した「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2026(RTJ2026)」は、産業用ロボットや自動化システムが一堂に会する中部地区最大級の展示会です。

製造業を取り巻く環境が大きく変化する中、多くの企業が「人手不足への対応」や「生産性向上」を目的に、自動化やデジタル活用への取り組みを進めています。そうした課題に対する具体的な解決策を提案する企業の一つとして、今回注目したいのがジェイテクトです。

ジェイテクトは2026年6月に開催されるRTJ2026への出展を発表しました。軸受やステアリングシステムのメーカーとして広く知られていますが、工作機械分野においても高精度な研削盤をはじめ、多くの製造現場を支える製品を展開しています。

今回の展示では、「製造現場における人手不足解消」をテーマに、自動化とデジタルを融合したソリューションを提案するとしています。

目次

人手不足が加速する製造業で求められる変化

近年、多くの製造業では熟練技能者の高齢化や若手人材の不足が課題となっています。

これまでは経験豊富な作業者の技術によって支えられてきた現場も、人材確保が難しくなったことで、設備やシステムによる補完が求められる時代になりました。

そのため企業は単純な設備更新だけではなく、「いかに少ない人数で安定した品質を維持するか」という視点で設備投資を行うようになっています。

RTJ2026が注目される理由もここにあります。ロボットや自動搬送システムだけでなく、AIやIoTを活用した現場改善技術が集まり、製造現場の課題解決につながる具体的な提案を見ることができるからです。

CNC円筒研削盤「G1P25G」で実現する自動化

今回のジェイテクトブースで中心となる展示の一つが、CNC円筒研削盤「G1P25G」です。

注目すべきは、単体の工作機械としてではなく、松本機械工業のケレ自動交換システム「Smart Terrace® Adv」と組み合わせて展示される点です。研削加工は高い精度が求められる一方で、段取りやワーク交換に人手が必要になるケースも少なくありません。

しかし自動交換システムとの連携により、多品種生産への対応や長時間の自動運転が可能となります。人手不足が深刻化する現在、自動化によって作業者の負担を軽減しながら生産性を向上させる取り組みは、今後ますます重要になるでしょう。

特に中小製造業では、一人の作業者が複数台の設備を管理できる環境づくりが競争力向上の鍵になりつつあります。

設備だけではない「工程改善」という考え方

今回の展示で興味深いのは、ジェイテクトが工作機械だけでなく「工程改善ソリューション」も提案していることです。

製造現場では新しい設備を導入したにもかかわらず、期待したほど生産性が向上しないケースがあります。その原因は設備性能ではなく、工程全体の流れにあることも少なくありません。

例えば、設備が停止している時間はどれくらいあるのか。どの工程がボトルネックになっているのか。作業者の待機時間は発生していないか。こうした情報を可視化し、データに基づいて改善を進めることが重要になります。

ジェイテクトは設備メーカーとして長年培ってきたノウハウを活かし、現場の見える化から改善までを支援する提案を行う予定です。

これは単なる工作機械メーカーの展示というよりも、製造現場全体の生産性向上を支援するソリューション提案と言えるでしょう。

RTJ2026は工作機械業界にも関係の深い展示会

RTJ2026という名称からロボット専門展示会という印象を受けるかもしれません。

しかし実際には、工作機械メーカーやFA機器メーカー、自動化設備メーカー、システムインテグレーターなどが数多く出展します。

近年は工作機械単体の性能競争だけでなく、「いかに自動化ラインへ組み込めるか」が重要な評価ポイントになっています。

そのためロボットと工作機械は別々の存在ではなく、一つの生産システムとして考えられるようになっています。

ジェイテクトの展示内容もまさにその流れを象徴しており、工作機械と自動化技術の融合が今後さらに進むことを示しています。

中古工作機械市場にも広がる自動化ニーズ

この流れは新品設備だけの話ではありません。中古工作機械市場でも、自動化対応設備への関心は年々高まっています。

国内ではもちろん、インドや東南アジアなど海外市場でも、生産効率向上を目的とした設備需要は拡大しています。

実際に当社が取り扱う中古工作機械でも、ローダー対応機や自動搬送との連携が可能な設備、パレットチェンジャー付き設備などは海外バイヤーからの問い合わせが増える傾向があります。

今後は単に機械の年式やメーカーだけでなく、「どの程度自動化に対応できるか」が設備価値を左右する要素になっていくかもしれません。

まとめ

ジェイテクトのRTJ2026出展は、単なる工作機械の展示ではなく、人手不足という製造業共通の課題に対する一つの答えを示す内容になりそうです。

自動化設備、デジタル活用、工程改善。これらは今後の製造業において避けて通れないテーマとなっています。RTJ2026にはジェイテクトをはじめ、多くの企業が最新技術を持ち寄ります。工作機械業界に携わる方にとっても、これからのモノづくりの方向性を考えるうえで非常に参考になる展示会になるのではないでしょうか。

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