日本の工作機械市場では、多くの機種が製造現場で使用されています。
その中でも生産額の大部分を占めているのがマシニングセンタとNC旋盤です。
日本工作機械工業会が公表している「工作機械主要統計Ⅲ(生産)」を見ると、機種ごとの市場構造がはっきりと分かります。
工作機械の機種別生産構成
以下は日本工作機械工業会の統計をもとに整理した機種別生産構成(概略)です。
※単位:100万円
| 機種 | 生産額 | 構成 |
|---|---|---|
| マシニングセンタ | 約900,000 | 最大 |
| NC旋盤 | 約450,000 | 2位 |
| NC研削盤 | 約120,000 | 中規模 |
| NC専用機 | 約80,000 | 小規模 |
| その他 | 約200,000 | – |
マシニングセンタが最大市場
日本の工作機械市場の主役はマシニングセンタです。
・多工程加工が可能
・高付加価値加工に対応
・海外需要が大きい
マシニングセンタは以下の分野など幅広い産業で使用されています。
- 金型加工
- 航空機部品
- 半導体装置部品
- 精密部品
そのため生産額も大きく、工作機械全体の中でも最大規模の市場となっています。
NC旋盤は量産加工の中心
NC旋盤は回転する材料を削る加工機械です。
主な用途
- 自動車部品
- シャフト
- ボルト
- 精密機械部品
特徴
・量産加工に強い
・自動化ラインと相性が良い
・世界中の工場で導入されている
生産額ではマシニングセンタに次ぐ第2位の市場となっています。
NC研削盤は高精度加工の分野
NC研削盤は、加工の最終工程で使用される機械です。
用途
- ベアリング
- ギア
- 金型
- 精密部品
特徴
・高精度仕上げ加工
・特定産業で需要が高い
市場規模はマシニングセンタや旋盤に比べると小さくなります。
NC専用機は特定ライン向け設備
NC専用機は特定部品専用の加工設備です。
例
- エンジン加工ライン
- トランスミッション部品
- EVモーター部品
特徴
・自動車産業との結びつきが強い
・景気の影響を受けやすい
生産額は全体の中では小規模です。
工作機械市場は「2強構造」
機種別の生産構造を見るとマシニングセンタ + NC旋盤この2機種が市場の中心となっています。
ポイント
・マシニングセンタ:高付加価値加工
・NC旋盤:量産加工
つまり精密加工と量産加工の両輪で工作機械市場が成り立っていると言えます。
中古工作機械市場にも共通する構造
この構造は中古市場にも共通しています。
中古市場で需要が高い機種
- マシニングセンタ
- NC旋盤
- プレス機
これらは海外工場の設備投資や生産ライン構築、工場増設などの理由で、中古機械でも需要が続いている機種です。
まとめ
日本の工作機械市場の構造
1位 マシニングセンタ
2位 NC旋盤
3位 NC研削盤
4位 NC専用機
つまりマシニングセンタとNC旋盤が市場の中心であり、この2機種が日本の工作機械産業を支えていると言えます。


コメント