日本工作機械工業会より、2024年(暦年)の工作機械受注実績が発表されました。
受注総額は1兆4,851億円で、前年比0.1%減とわずかに減少したものの、過去8番目に高い水準を維持しました。この記事では、内需・外需の動向、地域別シェア、機種別の傾向についてわかりやすくまとめます。
内需は減少傾向、外需は回復の兆し
- 内需は4,415億円(前年比7.4%減)と2年連続で減少しました。特に「一般機械」や「自動車」分野での設備投資が抑制されたことが影響しています。
- 一方で外需は1兆436億円(前年比3.4%増)と2年ぶりに増加。過去3番目の高水準を記録しました。
外需比率が初の70%超えに
外需の割合は70.3%と、暦年ベースで初めて70%を突破。これは日本の工作機械業界が海外市場において強い競争力を維持していることを示しています。
地域別:アジアが回復、欧州は減少
外需の地域別動向を見ると以下のようになります。
- アジア:5,172億円(前年比21.0%増)
特に中国(3,371億円、前年比23.0%増)とインド(642億円、同25.6%増)が好調でした。 - 欧州:1,404億円(前年比17.4%減)
ドイツ・イタリアでの需要減が影響。 - 北米:3,062億円(前年比4.5%減)
アメリカでは航空宇宙分野の一部回復が見られたものの、自動車関連の不振が響きました。
国別シェア:中国が首位に
国別シェアランキングでは、以下のような結果となりました。
| 順位 | 国名 | シェア |
|---|---|---|
| 1位 | 中国 | 32.3%(前年比+5.2pt) |
| 2位 | アメリカ | 25.6%(前年比-2.3pt) |
| 3位 | インド | 6.2%(前年比+1.1pt) |
中国のシェアが急拡大し、米国を抜いてトップに立ちました。
また、インド市場は前年比25.6%増の642億円と大きく伸び、日本からの工作機械需要が着実に拡大しています。
機種別:複合加工機と5軸マシニングが成長
- 旋盤(複合加工機含む):4,893億円(前年比3.5%減)
うち複合加工機は2,267億円(前年比6.2%増)で構成比が46.3%に拡大。 - マシニングセンタ:6,310億円(前年比2.6%増)
「5軸以上」は1,645億円(前年比4.5%増)で、過去最高を記録しました。
今後の注目ポイント
今後はアジア地域を中心とした外需の継続的な成長が期待されます。一方で、内需の回復には設備投資環境の改善が鍵となるでしょう。特にEV・半導体関連など新しい産業構造への対応が、今後の業界の行方を左右しそうです。
このように、2024年の工作機械市場は全体として堅調ながらも、内外需で明暗が分かれる結果となりました。特に海外市場への依存度が高まっている今、輸出志向のビジネスモデルやアジア市場へのアプローチがますます重要になっています。
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