こんにちは、株式会社ダイナの広報担当・松本です。
2025年の工作機械受注に関する主要統計が出そろいました。
本記事では、2023年・2024年と比較しながら、2025年の特徴を数字で整理します。
「回復しているのか、それとも横ばいなのか」統計データから見える実態を確認していきましょう。
工作機械受注総額の推移(2023〜2025年)
まずは、工作機械受注総額の推移です。
- 2023年:約1兆4,800億円
- 2024年:約1兆5,200億円
- 2025年:約1兆5,900億円
2025年は、前年(2024年)比で約4〜5%増となり、緩やかな回復基調が確認できます。
ただし、2021〜2022年のピーク水準にはまだ届いておらず、「完全回復」というよりは調整局面を抜けつつある段階といえます。
参考:統計情報 | 一般社団法人 日本工作機械工業会
内需と外需の構造変化
内需の動き
- 2023年:低調
- 2024年:補助金を背景に回復
- 2025年:横ばい〜微増
2024年に活発だった設備更新需要(補助金活用)が一巡し、2025年は「必要な設備だけを選別導入する」動きが目立ちます。
外需の動き
- アジア向け:堅調
- 中国:回復
- インド・ASEAN:増加傾向
2025年の海外受注(外需)は、引き続き工作機械全体の受注を牽引しています。12月の外需は1,187億6,900万円に達し、前年同月比も高い伸びとなりました。
アジア向けの注文は海外受注全体の大部分を占めており、中国向けはアジア受注の約6割以上という大きなシェアを維持しています。
一方でインド向け受注も前年同月比で大きく増加しており(例:3月では約98億円と前年から約80%増)、アジア新興国の需要拡大が外需の底堅さを支えています。
特にインドを中心とした新興国向け需要は、新品だけでなく中古工作機械にも波及しています。
参考:Japan Machine Tool Orders
Japan’s Machine Tool Orders Rise in March 2025, Thai Orders Up 6.7%
2025年の特徴|「更新スピードの加速」
2023〜2025年を通して見えてきた大きな変化は、設備の更新サイクルが確実に短くなっている点です。
- 補助金を使った新品導入
- 省人化・自動化対応
- 老朽機の一斉入替
その結果、中古市場に放出される機械の量が増加しています。
「まだ使える」状態でも、年式や同型機の市場在庫、輸出可否によって、評価が急落するケースが増えています。
まとめ|2025年工作機械受注統計から読み取れる全体像
2025年の工作機械受注統計を2023年・2024年と比較すると、市場環境にはいくつかの明確な特徴が見えてきます。
まず、受注全体は回復基調にあることが確認できます。
特に海外需要が市場をけん引しており、アジアを中心に受注額は安定して増加しています。月次ベースで見ても、前年同月比・前月比ともにプラスとなる月が増え、底打ち感が強まっています。
一方で、国内需要は力強さに欠ける状況が続いています。
業種別では増加が見られる分野もあるものの、全体としては横ばいから微減の範囲にとどまり、設備投資が本格的に拡大しているとは言い切れません。
また、今回の統計からは、市場の回復が一様ではないという点も読み取れます。
国・地域、業種、投資目的によって受注動向に差があり、「回復している分野」と「様子見が続く分野」が混在しているのが実情です。
- 海外需要の持続性
- 為替・通商政策などの外部要因
- 国内企業の設備投資判断の変化
今後はこうした点が、工作機械市場全体の方向性を左右すると考えられます。


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