中国向け需要が支える日本の工作機械受注|2025年12月統計から読み解く

こんにちは、株式会社ダイナの広報担当・松本です。

2025年の工作機械受注統計を見ると、外需の底堅さが全体成長の原動力になっています。
なかでも中国向けの需要は、日中関係が冷え込むなかでも引き続き高水準を維持している点が注目されます。

本記事では、2025年の受注統計を踏まえつつ、中国市場がなぜ重要なのか・どのようなニーズがあるのか・今後の展望を整理します。

目次

中国向け需要が堅調に推移

2025年の工作機械受注統計では、外需が大きく伸び、年間受注累計で前年同期比+11.5%超 という高成長を維持しました。

中国市場では、2025年の受注額全体に占める比率は公表されていませんが、4月時点の統計では中国向け受注が前年同月比+27.9%増と、13カ月連続で増加傾向が続いています。
参考:IBニュース

これは、中国における製造業の設備投資が底堅く、特に自動車・一般機械・電気・精密機器関連の投資が活発であることが背景にあります。

なぜ中国向け需要が強いのか

中国経済は依然として世界最大級の製造拠点です。
2010年代以降、中国は世界第2位の経済規模を維持し続けており、製造業の量・質ともに拡大しています。
参考:第1節 中国の産業基盤:通商白書2025年版 (METI/経済産業省)

特に2025年前後は、AI関連設備・データセンター・半導体製造の拡大投資が進んだことで、精密加工や高付加価値部品の需要が高まりました。
これらの用途には、高精度な工作機械が不可欠であり、日本製機の技術力が評価されています。

加えて、中国政府が国内製造基盤の強化策を推進するなかで、最新鋭機械の導入意欲は依然として高い状態が続いています。

日中関係の緊張と需要の矛盾

政治的には日中関係が緊張感を増していますが、経済的な需要は別軸で動いているのが現実です。

例えば、レアアースなどをめぐる規制強化が報じられる一方で、工作機械を含む製造設備への投資は依然として堅調であり、経済実需が政治リスクを上回っている側面もあります。

製造投資は、短期的な政治摩擦の影響を受けにくい「実需ドリブン」の部分が大きいことが、統計数字からもうかがえます。

中国市場がもたらすメリットとリスク

メリット

  • 大規模な製造投資市場としての魅力
  • 自動車・半導体・AI設備向け投資の長期的成長余地
  • 日本製工作機械に対する信頼とブランド力

リスク

  • 地政学リスクによる輸出規制の可能性
  • 為替変動や関税政策の変化
  • 中国国内の産業政策による輸入依存縮小の動き

日本から中国への輸出動向(機械全体)

国際貿易データによれば、2024年の日本の工作機械輸出台数・金額は一時的に低下しましたが、機械全体の輸出市場では中国が主要輸出先の一つであり、一般機械も大きな輸出額を占めています。 (一般社団法人 日本工作機械工業会 |)

このように、中国は日本の工作機械産業にとって重要な市場であり続けています。

まとめ|中国市場は2026年環境でも引き続き重要

日本の工作機械受注統計を見ると、外需主導の回復が鮮明です。
そのなかでも、中国向け需要は単なる数量だけでなく、質の高い設備投資分野で伸びている点が注目されます。

中国は製造業全体の底力が強く、投資サイクルも依然として回転し続けています。
政治的な変動があっても、実需としての機械需要は直ちに消えない可能性が高いと考えられます。

今後も、工作機械受注統計に注目しながら情報発信していきます。

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