こんにちは、株式会社ダイナの広報担当・松本です。
今回は、製造業と工作機械業界における後継者問題に注目し、その課題と変化の兆しについてご紹介します。
全国の中小製造業で進む「事業承継」の現実
日本のものづくりを支える中小製造業。しかし、近年では経営者の高齢化と後継者不在が大きな課題となっています。
中小企業庁の資料によれば、2025年までに70歳以上の経営者が約245万人に達するとされており、そのうち半数以上が後継者未定とされています。製造業、特に工作機械を扱う町工場や加工業者も例外ではありません。
後継者だからこそ気づける「違和感」
そんな中で注目されたのが、静岡県焼津市の町工場「杉村精工株式会社」の取り組みです。
同社は2025年6月、なんと約50年ぶりに社内ユニフォームを刷新。目的は、製造業に根強く残る「3K(キツい・汚い・危険)」のイメージを変えるため。
この変化のきっかけとなったのは、後継者違和感でした。世間からの見られ方と、現場で働く社員の誇りのギャップに気づいた後継者が、「見た目」から改革を始めたのです。
製造業の未来を見据えた広報とブランディング
ユニフォーム刷新という一見小さな施策は、実は会社の広報戦略や企業文化の刷新に直結しています。
企業ブランディングの強化は、次の世代に製造業の魅力を伝えるための重要な武器。働く人の見た目が変われば、就職希望者の印象も大きく変わります。
後継者が広報やデザイン、働き方に目を向けることは、製造業が次の時代に向けて進化していくうえで必要不可欠な視点だといえるでしょう。
工作機械業界でも広がる世代交代の波
弊社、株式会社ダイナでも全国の町工場と取引をする中で、「息子が後を継ぐことになった」「広報を始めたいが何から手をつけていいか分からない」といった声を聞く機会が増えました。
中には、後継者が中心となって不要になった中古工作機械を一括で売却したいというご相談もあります。時代の変化とともに、経営の在り方、工場の設備、人材の考え方も変わりつつあると感じます。
まとめ|後継者問題は「チャンス」に変えられる
「後継者不在」は確かに大きな課題ですが、視点を変えれば新しい価値を創るチャンスでもあります。
・見た目やブランディングを変える
・働き方を見直す
・デジタル活用を進める
・古い設備を整理して現代に合った設備投資へつなげる
このような取り組みを通じて、製造業や工作機械業界の未来は、もっと明るくなると私たちは考えています。
杉村精工のような挑戦は、まさにその「第一歩」です。
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