こんにちは、ダイナです!
今回は「中古工作機械」に対する捉え方が、日本と海外でどれほど違うのかに注目し、国による価値観の違いと、近年の中古機への再評価の動きをご紹介します。
日本ではまだ「中古=古い、使いづらい」と見られがちですが、海外では全く異なる視点で評価されています。その違いを理解することで、不要になった機械が新たな市場で価値を持つことに気づいていただけるかもしれません。
中古機械に対する日本の視点
日本国内では、中古機械に対して慎重な姿勢をとる企業が多く見られます。その背景には、「どのように使われてきたかわからない」「壊れやすいのでは?」という不安感があります。
また、日本は世界的に見ても最新の工作機械が継続的に開発・供給される国。品質へのこだわりや、新品志向の文化も相まって、古い設備を長く使うという価値観が浸透しづらい面があります。
これは自動車にも通じる考え方で、走行距離が長い中古車は選ばれにくいのと似ています。
欧米やアジアの現場では「直して使う」が基本
一方で、海外では「中古=コストを抑えた合理的な選択肢」として位置づけられています。
特に欧米では「サードパーティエンジニアリング」が発達しており、中古機械のレトロフィット(再整備)やオーバーホールは一般的です。中古機を購入し、必要な部品を交換・改造して長期的に活用する仕組みが根付いています。
保守部品が手に入りづらい場合でも、自社で製作して対応する文化があることも特徴的。これは「機械は壊れたら直して使うもの」という基本的な価値観が社会に浸透しているからです。
日本でも高まるレトロフィットのニーズ
実は、日本でも近年、中古工作機械を再整備するレトロフィットの需要がじわじわと増えつつあります。
例えば、部品の摩耗や経年劣化があっても、必要な箇所を補修・交換し、制御装置を最新のものにアップグレードすることで、新品に近い性能を取り戻すことが可能です。
新品機と比較して導入コストを大きく抑えられるため、中小企業を中心に「必要十分な性能の中古機械」を再活用する企業が増えています。
中古=古いではない、新しい選択肢として
中古工作機械は、視点を変えれば「次の現場で再び活躍できる価値ある資産」です。
特に日本製の機械は品質が高く、整備状態も良いため、海外では「日本からの中古=安心・高品質」のイメージが定着しています。これは、私たちがインドやアジア諸国へ輸出する中で実感している事実です。
ダイナでは、そうした機械に再び光を当てるお手伝いをしています。不要になった機械が、誰かの現場で新しい役割を果たす――そんな橋渡しができればと思っています。
まとめ
中古機械への評価は、国や業界、そして時代によって大きく変わります。
「古いから価値がない」ではなく、「どう活かせるか」の視点が重要です。
ぜひ、今お手元にある機械が本当に「不要」なのか、あらためて見直してみてはいかがでしょうか?
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